ガッツの徒然日記

不定期で日々思ったことを徒然と書き綴ってます

ホワイト企業で働いていた時の話

皆様こんにちは。ガッツ(@guts_0773)です。

#手取り14万円に端を発して楽器業界での過去の事やら、私なりの提言を書いてきましたが今回はそれに派生して過去に勤めていた私にとっての理想的なホワイト企業の話をしたいと思います。

*私の主観で「この会社ホワイト企業だわ。」と感じた上での記事になります。既に同じ業界・会社で働いてる方で「いや、あそこはホワイトじゃ無い」と言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一つの意見として聞いていただければ幸いです。

そもそもホワイト企業ってどんな会社?

本題に入る前にどんな企業がホワイトでどんな企業がブラックなのかをおさらいしておこうと思います。

まずはブラック企業から。

ブラック企業」で検索をかけて出てきたサイトをいくつか見てみてよく出てくる項目として

・年収が低い

・休日出勤や残業が多い

・退職者が多い

パワハラやセクハラがある

などの特徴のある会社を指す、というのが一般的なようです。

 

ちなみに楽器業界は残念な(?)事にほぼ全部当てはまっちゃいますwww

 

一方で同じようにして「ホワイト企業」で調べて出てくる項目としては

・給料や賞与の支給額が高い

・福利厚生が充実している

・残業が少ない

・有給休暇取得率が高い

離職率が低い

などが挙げられます。

 

で、ここからは私の体験からの実感ですが結局ホワイト企業って一言で言えば

人を大切にする企業。人にお金をしっかりかける企業

だと思います(この辺りのことは8月4日に書いた事と一部重複します。)

私が働いていたホワイト企業

身バレ覚悟で会社名をあげちゃいますがズバリ

ケーズデンキ

です。

「家電業界こそブラック業界じゃないの?」

と思われた方。

確かにはっきり言って家電業界はブラックです。

お客さんには価格交渉を始め無茶振りされるし、クレームとワガママと正論の区別のつかないお客さんにメンタルやられたり、一方で会社からは売り上げについて厳しいことを言われ続けボロボロになる社員も多いです。

ですがそんな家電業界でも私がギブアップすることなく勤め続けることができたのは、ケーズデンキがそんなブラック業界の中にあっても人を大切にする数少ないホワイト企業だったからだと思っています。当時はあまり実感することはありませんでしたが辞めてブラックな会社に行って初めてそのホワイトさを痛感しています。

以下、私がケーズデンキがホワイトだと実感した同社の経営方針につて記していきます。

①ノルマがない

これを見て

「販売の会社なのにノルマがないの?」

とびっくりされた方もいらっしゃるかと思いますが、無いんです。

一応店舗ごとにランクがあってランクに応じて店舗予算はありましたが、それを達成するために社員一人ひとりにノルマを課すということはありませんでした。

(中にはアホな店長・管理職者もいてノルマを科してきた人間もいましたが、無視しても問題ありませんでした。最悪労働組合にチクってやれば組合からお叱りがいきますwww)

なぜノルマがないのか?

⑴同社の経営理念の一つ「頑張らない経営」

ケーズデンキの経営理念の一つとして「頑張らない経営」というのがあります。

この「頑張らない」というのは「努力をしない」「手を抜く」と言ったマイナスの意味ではなく『できもしないことをしない*1』ということ、もっというなら『無理をしない』ということです。

ノルマを与えそれを達成するように働くと達成しようと無理をしてしまうことが多々あります。無理をしてしまえば取引先や会社の販売以外の部署に負担を強いることになる、結果お客様に迷惑をかける事態になりかねない。

それをしないためにもノルマを与えず現場の社員にお客様の視点でお客様の為にで働いて欲しい、という考えからです。

⑵お客様に最も接している社員に気持ちよく働いてもらう為

もう一つケーズデンキの理念として「お客様に伝わる本当の親切」というのがあります。

これはノルマを与え売り上げを達成しようとするあまり、お客様に不利益になるようなことをしてはならないというのが根底にあるのだと思います。

私が働いていた頃もとにかく売り上げを稼ごうととにかく高いものを売って、結果搬入・設置ができなくて商品を選びなおしになったとか、思っていた通りの使い勝手でないから交換してほしい、なんてことが一部の社員で見受けられました。

これでは本末転倒です。

お客様が満足して頂いて初めて会社は利益を得たと言えます。お客様のニーズに100%応えるためには時には売り上げを捨てることも必要です。

「現場で働いている社員が気持ちよく働けてこそ、お客様を大切にすることができる*2。」

そのために『ノルマなし』が必要だったと考えられます。

②払うものはちゃんと払ってくれる

当たり前すぎて描くのもアホらしいんですが、ブラック企業で働くと本当にありがたかったです。

特にボーナス。ブラック企業時代は一ヶ月分が年2回でしたがケーズデンキ時代は2〜2,5ヶ月分が年2回支給でその他にも家電エコポイント制度の時や消費税増税前等の繁忙時は臨時ボーナスも一ヶ月分は出てました。

月の給料も当時で手取りが最低でも17万円くらいは有りました。充分不自由なく一人暮らしできました。

働いた時間はもちろんですが労力にも応じてちゃんと報酬として返ってきてました。

③残業はなし。あっても最小限。

シフト制で常にある程度の人間が売り場にいるようになっている為、基本お客様の対応中でなかったり繁忙期等でない限りは時間通りに帰ることができてました(ただしシフト上残業込みのシフトも有り。もちろん残業代はちゃんと出ます。)

④休みの希望はある程度通る

もちろん毎週土日休みの完全週休二日制なんてのは無理ですが、年間休日100日以上はありましたし、繁忙期でなければ月に1日くらいは週末休むこともできました。

(繁忙期やお盆、年末年始と言ったパート・アルバイトが少なくなる時期は流石に厳しいです。)

当然有給もありました。私がいた時代は休みの自由がある程度利く代わりに使う人はいませんでしたが退職時に全消化させてもらえました。

⑤持株会など退職後のことも充実している

ケーズデンキは福利厚生の一環として社員の持株会があり、毎月の給料やボーナスから株を買うことができます。私もこれで少量ですが株を持っていますし、毎年僅かながらですが配当や株主優待も受けられるので退職した今では本当にありがたいです。

ちなみに退職金はありませんでしたが確定拠出年金という形で積立・運用型の資産形成もとってましたので「上手くやれば」との前提は着きますが積み立てたお金以上に増やすことも可能でした。

(ちなみにブラック企業時代は退職金は一ヶ月分しか出ず、しかも自己都合退社ということで支給額をなぜか減らされました。)

⑥研修や成長のための人事異動もしっかりしている

ケーズデンキは価格を下げるためにローコス経営を掲げています。そのため他の量販店ほどは売り場に社員はいないんですが、その代わり殆どの社員が自分の担当部署の商品を売ることができます。

もちろんそのためには知識が必要になりますが、そのために月一回会社主催で商品勉強会が開かれたり、メーカーさんの新製品発表会の参加のための休暇取得なども優遇してくれます。

また新店オープンに伴う人事異動の際に担当替えが行われることも多く、実地という形で新しい知識を身につけることもできます。

こうして一つの売り場しかできない人間をなくし、どこで対応できる人財が形成されていってました。

他にも社員それぞれで思うところはあると思いますが、私が退職しブラックな職場に入って改めてホワイトさを感じたのが上記の点です。

全ては社員を最も大切なものと考えてるから

いかがでしたでしょうか?

楽器業界時代に比べたら遥かに人を大事にしてくれています。

このような経営をしてケーズデンキはほぼ毎年増収増益を続けています。

そこにはやはり

会社にとって最も価値がある財産は社員である

という考えがあるからだと思います。

ケーズデンキは規模がデカいからだ。規模の小さな中小企業はできない」

という方もいるかと思いますが、ケーズデンキはチェーン店化する遥か前、それこそ店がまだ1店舗か2店舗くらいしかない時から他社よりも高い給料を払っていたそうです*3

時代の違いこそあれど現代でもできないことでは決してないと思います。

少子高齢化・人材不足が叫ばれている今だからこそこのケーズデンキの思想・経営は新しい社会に必要なのではことを多く含んでいるのではないっでしょうか?

これを読んでケーズデンキに興味が出てきた方は「がんばらない経営」に関する著書もありますのでご一読することをお勧めします。

残念ながら新品ではもうほとんど見かけないので中古で探すことにはなりますが、見つけた際はぜひ一度目を通してみて下さい。

(なおこれを書くにあたって、受け取っていません・・・・・・・ケーズデンキからは・・・・・・・一円も・・・・・・・)

 

長文にお付き合いいただきましてありがとうございました。

*1:かんき出版 すべては社員のために「がんばらない経営」 より

*2:かんき出版 すべては社員のために「がんばらない経営」 より

*3:かんき出版 すべては社員のために「がんばらない経営」 より