ガッツの徒然日記

不定期で日々思ったことを徒然と書き綴ってます

読書のススメ 2冊目 カバチタレ!に学ぶ、社会人の勉強科目「法律」の話

おはようございます、こんにちは、またはこんばんは。ガッツ(@guts_0773)です。

本日取り上げる本は漫画です。

 

「漫画は読書じゃない」という方もいるかもしれませんが、歴史漫画で社会科の受験勉強したり、古典の要約漫画で古文の予習するのもメジャーになってきてる昨今なので、どうかそこは多めに見て下さい。

それに一口に漫画と言っても下手な実用書よりも実用的なものや、社会情勢を的確に表現している漫画もあるので、題材や表現内容をしっかり選べば下手な活字本よりも有益なものもあります。

特に今回取り上げる「法律」は、難しい用語だったり我々に馴染みのない分野だったり、なかなか身近に感じることの少ない分野でもありますので、漫画の方がかえってとっつきやすかったりします。

今回取り上げる漫画も原作者は現役の行政書士ですし、内容も漫画化にあたって多少の誇張と一面的な法解釈も見られる場面もありますが、現実の法に乗っ取って書かれています。

より身近に分かりやすく「法律」を知ることができると思います。

 

前置きが長くなりましたがそれでは行ってみましょう。

知らないと損する法律の世界

今回取り上げるのは田島隆氏原作・東風孝広氏作画の

カバチタレ!」の第一巻です。

 

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感想(6件)

紹介するのは第一巻ですが、一番読んで欲しいのは第一話です。内容としては

ビルメンテナンス会社に勤務していた主人公の田村君は、とあることから会社をクビにされ、しかも社内規則を楯に給料等々一切を支払われずに無職となってしまいます。

スナックでヤケ酒を飲んでいるところに行政書士の大野先生が来店し、ふとしたきっかけで事の顛末を話し、大野先生が法律違反を知り田村君に内容証明郵便を作成。その内容証明により田村君は無事給料を手に入れることができ、それをきっかけに法律職の世界へと進んで行く

という感じです。

 

田村君は幸運にも法律職の大野先生に出会えたおかげで給料を取り戻せましたが、現実世界ではこんなラッキーな出会いは先ずありません。

そう言った意味では法律を知っておくことに越した事はないのです。知っていれば解雇されたしに交渉して給料を払わせる事が出来たわけですから。

 

明日は我が身の現代社

「労働者は法律によって厚く保護されている。今までも大丈夫だったから法律なんて知らなくても問題はない。」

 

と言う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし一年半前の2020年の春、新型コロナウイルスの影響により多くの企業が休業や廃業を余儀なくされ、多くの労働者(特に派遣社員などの非正規労働者)が解雇や雇い止めに合うなど厳しい状況に立たされました。

そんな職を失った人の中には、申請すればコロナの特別措置法の対象でお金が貰えた方もいたり、中には不当解雇にあった方もいた事でしょう。ですが知らないがために生活が困窮する方もいたのではないでしょうか?

筆者自身もコロナ解雇を装った退職勧奨で酷い目に

ここからは私の体験談。

見出しにもあるように、私自身もコロナで解雇された人間の一人です。

 

私の場合要因として

①業務成績が悪かった

②会社がコロナで不景気で人件費を削りたがっていた

③直前にうつ病を発症し休職の診断書が出ていた

のが三点が解雇に繋がった要因でした。

 

(※以下に述べる法的内容等は私が自分で調べた上での結論になりますので、全ての方に適用されるとは限りません。あらかじめご了承ください。)

 

①に関して言えば業務成績や勤務態度が悪いことを理由に解雇すること自体は可能です。

しかし、その場合もいきなり解雇にはできず、配置転換をしたりして本人の成長を促したり、注意や指導を再三行っても改善されず、減給や出勤停止等の処置を取ってもなお改善されないなど、あらゆる手を尽くしてもどうにもならなかった場合でないと解雇権の濫用になる場合が多いようです。

②に関しては明らかな会社都合の「解雇」です。

③に関しては結論から言えば、うつ病を理由にするのは不当解雇になる可能性が高いです。休職等の就業規則に則った対応をし、その上で治癒しなかった場合には就業規則に則っての退職というのは認められていますが、いきなり解雇にするのは裁判になった際に認められない可能性が高いようです。

 

で、私がどのような対応を受けたかというと、事務所から言われた言葉が

「うちの就業規則では1ヶ月で復職できなかった場合は自動的に退職になる。しかし、うつ病を1ヶ月で治せるのか?君は普段の業務成績も悪いし、1ヶ月で復職して今まで以上の成績が出せる保証はできるのか?もう君は進退を考えた方がいいんじゃないか?数日考えて答えを出しなさい。」

というものです。

これは退職勧奨(昔で言うところの肩たたき・人員整理)に当たります。これに応じてしまうと自己都合退職になり、雇用保険の支給期間が短くなったり、支給までの期間に制限をかけられたりして、労働者には非常に苦しいです。

本来であれば退職勧奨を拒否し、就業規則に則って休職し、1ヶ月後に自動退職という形を取るべきなのですが、会社のコロナ不況で一刻も早く少しでも人件費を削りたい思惑をうつ病で低下した思考力では見抜けず、加えて退職勧奨という概念を知らなかったのもあって、受けれてしまったのです。

そのため、私の離職票には自己都合退職と記載されてしまいましたので、ハローワークで「退職事由の異議申し立て」をして訂正の申請をする羽目になりました。

(この異議申し立ては通らない場合もあるのですが、私の場合うつ病の診断書があったのでやむを得ない事情での退職扱いにしてくれて、無事支給期間の制限は免れました。)

社会人になったら法律の知識を身に付けよう

労働者にとっては雇用問題が一番多いトラブルかと思いますが、他にも仕事をしている際に不当な要求を受けたことを法的に解消したいとか、ハラスメントを受けた際に責任を相手側に認めさせたいなど、社会活動を進める上でのトラブルを回避、解決するためにも法律の知識は必須と言えるでしょう。

少なくとも

民法

・商法

労働基準法

の知識は社会人ならある程度必要かと思います。

 

「勉強は学生時代で終わり。社会人になったら業務に必要な知識を身につければ他は勉強しないで良し」

では済まないと思います。

世の中は法律を基に動いているのですから、世の中の元となっている法律を社会に出たら勉強する必要があるのではないか。

カバチタレ!シリーズはそう言ったことを痛感させてくれる本であると思っています。

皆様も身近なところから、どんなきっかけでも良いので法律を勉強し、さまざまなトラブルから自身の身を守り、現代社会を生き抜いて行っていただけたらと願います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお、貰っていない、講談社からも、田島氏・東風私からも、一円も・・・・・・・。