ガッツの徒然日記

不定期で日々思ったことを徒然と書き綴ってます

読書のススメ 1冊目 全てに応用できる名著「フェイクニュースの見分け方」

おはようございます、こんにちは、またはこんばんは。ガッツ(@guts_0773)です。

不定期の書評ブロブ第1冊目のご紹介です。

今回書評するのは私が尊敬するジャーナリスト『烏賀陽弘道』さんの著書

フェイクニュースの見分け方」

 

フェイクニュースの見分け方 (新潮新書) [ 烏賀陽 弘道 ]

価格:880円
(2021/11/9 16:16時点)
感想(7件)

です。

報道の信用度を判断するにおける指針となる名著

昨今、情報化社会化が進むにつれて様々な情報が飛び交うようになりました。

それに伴い

「情報の信用性」

という点においても多くの議論がなされるようになりました。

世界的には「ファクトチェック」ということが盛んに言われるようになり、日本においても公的な政党がファクトチェックのサイトを設けたりと

「報道の正確性が問われる時代」

となりました。

同著はそんな時代に情報の信頼性を自ら判断するポイントを、筆者の記者生活の経験をもとにわかりやすく実例を交えながらポイントを明示した著作で、非常にわかりやすい内容となっております。

私の実体験から見た同著

同著に書かれていることはニュース以外にも応用できます。

 

一例として同著から引用すると

ある言論に賛同する、信じるかどうかは、その「根拠」である「事実」だけに注意を払えばいい。

フェイクニュースの見分け方 第二章より

という著述がある。

 

私が精神疾患適応障害)を発症し、何度か会社とやり取りした際に管理職に言われた事に

「今はメンタルヘルス不調をカミングアウトしても許されやすい世の中となった為に、逆に通常社会で抱える程度のストレスを病と捉えてしまう傾向になっているのも事実である。」

ということがある。

私はこの言説に疑問を抱いた。

この言葉をそのまま受け取れば昨今の精神疾患患者の増加は、病気ではなく単なるストレスで、「本人の甘えのせい」とも受け取れるような発言だったからだ。

そして「事実だ」と主張する根拠となるデータや言論はもちろん提示されていない。

根拠が提示されてないということは、当人の一方的な思い込みや偏見の可能性もあり得る。

フェイクニュースの見分け方に基づき、根拠となるであろう言説やデータがないか自分の手で探してみた。

先ず精神疾患患者の推移を検索して確認したところ、厚生労働省のデータがヒットし、確かに精神疾患患者は年々右肩上がりで増えていた。

一方でいくら探しても

「通常社会で抱える程度のストレスを病と捉えてしまう傾向になっているのも事実である。」

という言説を裏付ける論文や著書は出てこなかった。

精神疾患はただのストレス」を裏付けるものは見つからなかったが、ストレスが精神疾患にどれだけ影響するかという論説は山のように出てきた。

探し出したデータや確認した事実をまとめた私の結論は

精神疾患患者の増加と『通常社会で抱える程度のストレスを病と捉えてしまう傾向になっている』という会社の管理職の言説に関係性はなく、事実に基づく裏付けのない偏見の可能性が高い。」

という事になった。

(ちなみに上記の言説をかかりつけの医師に言ったところ「医学の発展に対する冒涜だ」とキッパリ言われた。)

情報発信者にも必読な本

同著は情報の正確性を判断する為の指標を示す書となっておりますが、記載されている内容はそれのみに留まりません。

インターネットの登場によってSNSが普及した昨今、誰もが情報発信者になれる時代となりました。

誰もが気軽に情報発信者になれる状況の中で気をつけなければならないこと、それは読者や情報を見る人たちに

「如何にして正確かつ正しい情報を伝えるか」

です。

フェイクニュースを見分ける手法は裏を返せば

『自身が情報発信する際に正確な情報を伝えるために気をつけなければならない事』

でもあるからです。

そういった情報発信者、インフルエイサーにとっても必読の書といえます。

情報化社会においては必読の著

私の実体験から見ても同著は

『情報を受け取る側も発信する側も一度は読んでおきたい名著』

と言える。

自分の身近な小さな分野から、政治や世界情勢といった大きな分野まで全てに応用できることがたくさんある。

私は大事なところに付箋を貼り、線を引きながら読んでいたら厚みが1,5倍になってしまったほど、ブログでは書ききれないほど参考になる事が多かった。

価格も880円(2021年時点、税込)であるが、それ以上の価値があると実感している。

興味が出た方のみならず一人でも多くの方に読んでほしい。

 

フェイクニュースの見分け方 (新潮新書) [ 烏賀陽 弘道 ]

価格:880円
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感想(7件)

 

 

 

 

 

なお貰っていない、烏賀陽氏からも新潮社からも、一円も・・・。